入れ歯
入れ歯
入れ歯とは、歯がなくなってしまった部分に装着する義歯のことです。歯が全くない場合は総義歯、部分的にない場合は部分義歯と呼ばれます。一般的には天然の歯に比べて咬み心地などが大幅に劣ると言われる入れ歯ですが、適切に作製された入れ歯は長持ちします。
全ての歯がない場合は入れ歯治療になることが多いですが、数本の歯を失ってしまったときの治療法にはブリッジ治療やインプラント治療なども可能です。
入れ歯は自身での取り外しができるためしっかりメインテナンスできればとても衛生的です。ご自身の歯と入れ歯どちらもケアしなければいけない煩わしさはありますが、取り外しできるのは大きなメリットです。
部分入れ歯の場合、天然の歯を一部削りそこにバネをかけるのですが、それでもブリッジによる治療に比べ、隣の歯を削る量はかなり少なくすることができます。歯を削ることはその歯の寿命を縮めてしまうため大きなメリットです。
例えばブリッジによる治療は失った歯の本数が多かったり、一番奥の歯を失っている場合原則難しくなります。またインプラント治療は外科処置が必要になるため、全身的に重い疾患を持っている方にはおススメできませんし、治療期間も長くなる傾向があるため期間的な余裕がないと難しくなります。一方、入れ歯は何本歯を失っていても、全身疾患があっても処置が可能ですし、比較的早く治療も完了します。
保険内の入れ歯であれば、自由診療であるインプラント治療と比べると安価に行うことができます。
自由診療になりますが様々な材質の入れ歯が作製可能です。特に入れ歯の床の部分は保険内では分厚く発音がしづらくなったり、違和感が出やすくなりますが金属のものを使うと薄くできるのでオススメです。歯の部分も削れやすいプラスティックではなくセラミックなどに変えることが可能です。
インプラント、ブリッジと比較して入れ歯は咬み心地がよくないと言われます。おおよそ天然の歯の20-30%程とされています。
インプラント、ブリッジも調整やメンテナンスは必要なのですが、入れ歯はより重要です。顎の骨はだんだん薄くなったり形状が変わったりするためです。また入れ歯を適切に清掃しないと菌が繁殖することもあるので注意が必要です。
インプラント、ブリッジと比較してより大きな装置になり分厚いので違和感が生じやすく発音がしづらくなることもあります。
部分入れ歯の場合、保険の義歯のバネは金属色なのでみえやすい部分にかけると見た目が悪くなることがあります。前歯にバネがかかるときは歯科医師と相談が必要です。
歯を抜いてしまったまま放置してしまうと単に噛みづらくなるだけでなく隣の歯が倒れてきたり、咬み合っていた反対側の歯の噛み合わせがなくなることで歯が伸びてきたりと多くの不具合を引き起こします。
できる限り早めにその部分を補わないと嚙み合わせがどんどん崩れてしまい、治療もより難しくしてしまいます。場合によっては倒れてきてしまった隣の歯や伸びてきてしまった歯の神経治療が必要になることもあります。早めに歯科医院を受診し、失った歯の治療をされることをオススメします。
入れ歯治療を保険がきかない自費で行うと、材質を自由に決められる点で大きなメリットがあります。
いくつかご紹介します。
金属床義歯
入れ歯の床の部分を一部金属で製作する方法になります。通常保険の入れ歯は床の部分がプラスティック製になります。プラスティックは強度を保つために厚くしなければならないため、違和感や発音のしづらさなどが障害となってきます。床を金属に置き換えることで薄く作ることができるのでそういった違和感が生じづらくできます。また入れ歯に付着する汚れも付きづらくなるため衛生的です。
ノンクラスプデンチャー
入れ歯のバネの部分を金属ではなく、プラスティックで作製した義歯のことを言います。
見た目が入れ歯と分かりづらいため、より審美的に優れた入れ歯です。ですが強度がやはり弱くなるため、破損したりすると調整が難しいというデメリットがあります。奥歯など強く噛む部分が含まれない入れ歯に最も適しています。
インプラントオーバーデンチャー
インプラントを埋め込み、それにより固定された義歯です。歯が一本もない方では顎の骨が薄かったりするとどうしても入れ歯が緩くなったり、落ちてきたりしやすいというデメリットがあります。インプラントオーバーデンチャーではインプラントを数本埋め込み、それにより入れ歯を固定することでそういった不具合を解消することができます。外科的な手術が必要となります。